シアターマドの市民フロントスタッフって、何なの?

丸亀市の新しい市民会館「シアターマド」がオープンに先駆けて「市民スタッフ」の募集を行いました。

実際に市民フロントスタッフの研修に参加させてもらったので、レポートとして紹介します。

シアターマド市民フロントスタッフの概要

シアターマド市民フロントスタッフというのは、シアターマドの催事でフロント業務など来客対応を行うボランティアさんのことです。

その最初のデビューの場が、9/6(日)のシアターマド 開館式典・オープニングコンサートでのゲスト対応です。

今回募集の対象は高校生以上、定員は20名。

募集は7月31日で締め切られました。そして8月9日、最初の活動として「市民フロントスタッフ」の事前研修が行われました。

募集で集まったのは、高校生から年配まで幅広い面々。

研修には丸亀市の方やシアターマド関係者の方も参加しているので、受講者数はは20人よりはるかに多くなりました。

初回の研修は基礎から学ぶ。まずは大ホールで座学から

今回の研修では、表情・立ち居振る舞い・話し方などの「接客の基礎」からフロントスタッフの業務内容など。

講師は施設運営経験を持つ専任アドバイザーさん(サントリーパブリシティサービス株式会社)。研修内容はかなり本格的です。

接客の心得、第一印象の重要性、フロントスタッフの一般的な身だしなみ、立ち姿、お辞儀、挨拶…。

そして劇場ならではの「チケットのもぎり」。

もぎり、とは「イベント等開催される入り口や受付にて入場券の半券をもぎ取ること」。

最初の座学ではチケットそのものを扱うことから実践してみます。

こちらは、おとなりどうしで「もぎって」みる練習の様子です。

実際の持ち場での練習で…。想像以上に本格的業務で驚く

実際の「もぎり」の場所は2階の大ホール入り口前になるそうです。

みんなで場所を移動して、お互いを練習台にもぎりの実践です。

まずは、軽いオリエンテーション。

実際に配置につき…

どんどんもぎる!

割と「誰にでもできそうでは?」と思う人もいるかもです。

でも実際にお客さんとして知らない人たちが列をなしているときに落ち着いて、でも素早く無駄なく作業するというのは意外と難しいことでしょうね。

実際の本番となれば、例えば違うチケットを出してきてしまう人、遅れてきてすごく焦っている人、車いすなどで何らかの介助が必要な人…。

どんな状況でもお客さんが不安にならず、でもあとに続く列を淡々と進めるには、さまざまなノウハウが必要です。

受付をそつなくこなせるようになるのって、凄く大きな役割を果たすことになるんですね。

重要戦力としての市民フロントスタッフ

最初にこのボランティアスタッフ募集の話を聞いたときには、まぁ、ちょっとお客さん的な、フロントのおしごと体験枠、のような程度かと思ってましたが、実際には重要戦力という位置づけで驚かされます。

指定席の番号を確認して、ホール内の席をパネルで指し示す。開演後に遅れてきた人には演奏の合間のタイミングまで待ってもらい、案内する。

照明を落としたホール内では、誘導するときに備え付けのペンライトでお客さまの足元を照らしながら案内する。

他の「仕事」を見ても、決して簡単ではないですね。

シアターマドのコンセプトは「みんなの劇場」です。

シアターマドは芸術に関わりがなかった人が、劇場で皆さんを待つ「ホスト」として活躍できる場でもあります。

ありきたりのボランティアの「お客さん」じゃなく、しっかりとした役割を持ってもらう。

それがフロントスタッフに名乗りを上げてくれた人たちにとって本当の意味での「わたしの劇場」になっていくんじゃないかな、ということに気づきました。

市民フロントスタッフに応募した理由は?

「なぜ市民フロントスタッフに応募したのですか?」ということを、おふたりの参加者に聞いてみました。

ちさとさんの場合

香川出身で、現在は福岡の大学で政策科学を学ぶ大学生のちさとさん。

ちさとさんが夏休みを利用してボランティアに応募した背景には、子どもの頃の思い出がありました。

小学生の頃バレエを習っていたちさとさんは、先日解体となった生涯学習センターで開かれていた発表会に参加していたそうです。

「生涯学習センターが私の小さい頃のバレエの思い出の場所になったのと同じように、いまの子どもたちにとっての思い出の場を作るお手伝いがしたいと思いました。」

自分が作ることができた思い出というバトンを、次の子どもたちに渡すような、そんな気持が感じられます。

そして今回、研修に参加してみると、高校生(16歳)から社会人まで幅広い世代が「文化を盛り上げたい」と同じ熱量で集まっていると感じたそうです。

この市民フロントスタッフという活動に参加した人たちの、また新しいつながりや思い出が生まれそうですね。

かめさんの場合

普段はシステムエンジニア(SE)として働き、演劇やコンサートの鑑賞が大好きなかめさん。

元図書館勤務の経験もあり、丸亀市内に「夜遅くまで安心して、ふらっと集まっておしゃべりできる市民の居場所」が欲しいと、ずっと思っていたとのこと。

これまでは純粋に「観客」として劇場に足を運んでいたかめさんですが、今回の事前研修を通じて、劇場の見え方が180度変わったそうです。

7月に行われた内覧会では気づかなかった「どの入り口から誘導すべきか」「通路の幅やホールの区切り」といった、もてなす側(フロントスタッフ)の視点を学び、その奥深さと責任の重さを実感。

みんなで劇場にかかわることで「もてなす側」と「もてなされる側」の垣根をなくし、知り合いが笑顔で出迎えてくれるような親しみやすい劇場にしたい。

そして、自分たちの姿を見て「次は自分もホスト側に回ってみたい」と思ってくれる人が出てきたら楽しいと教えてくれました。

「みんなの劇場・シアターマド」を作り上げるのは、みんな

今回の市民フロンタスタッフの試みは、シアターマドを本当に「みんなの劇場」にするための、市民たちの最初の一歩だったんですね。

9/6以降も、シアターマドで開催される様々なイベントのフロントスタッフとして継続的に活動してもらう」と、応募要項の中にも明記されています。

そして今回の「市民フロントスタッフ」に参加したみなさんは「初代」メンバーだそうです。そうです。

「初代」ということはその次もあるみたいですね。

だから今度はあなたが、ホストとしてシアターマドの扉を叩いてみるのもいいかもしれません。

気になる方は、9月6日日曜日の開館記念イベントに行く予定がある方は、会場で頑張っている「市民フロントスタッフ」の皆さんにも注目してみてください。

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