2024.07.24 コラム 編集室よし、ラウルグレでフルオーダースーツ体験

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 くすです。オーダースーツって言葉じたい、何か久しぶりに聞きます。40年以上前、ぼくの兄が就職する時に「最初のスーツは仕立てなきゃ」ってなりました。ぼくも一緒に行って見学しました。

 その「昭和のテーラー」はおじいさんで、この「昭和のおじいさんテーラー」がなぜか先生的ポジション。そしてその先生から、「これがええんじゃ(岡山弁)」とスーツの形も、生地も、ボタンなどのパーツもぜんぶ決められちゃいました。小柄な兄に合わせたサイズと内ポケットのところの名前の刺繍以外は全部「決め打ち」でした。これがオーダースーツって古めかしい世界なんだなーって強烈な記憶になっています。

 今回、オーダースーツときいて最初に思い出したのがそんな光景です。そうです、その後のMEN`s CLUBからのDCブランド全盛期(懐っ!)を謳歌したぼくの目には「オーダースーツ」の世界は、何か堅苦しくて古臭くて、不自由、そんなネガな印象しかなかったんです。

 そして40年後の現代。ラウルグレさんの現代版フルオーダースーツの話を聞いてみると「あれこんなに面白そうな世界だったんだ」ってオーダースーツに対する印象が180°変わってしまいました。

編集室”よし”がラウルグレのフルオーダースーツに挑戦!
 さてこのラウルグレさんのフルオーダースーツの魅力に迫るには、もう「自分で体験してみる」しかないではないか。当然そう考えます。そして白羽の矢が立ったのが編集室”よし”。そう、レディースのフルオーダーです。聞いているとレディースのフルオーダーは結構需要があるみたいなんです。

チャレンジ前にちょっと確認
 事前に”よし”に彼女のおしゃれ観について聞いてみました。
 おしゃれについて主義とかあるん?ふだんはちょっと個性的な路線だと思うんだけど。
「ぜんぜんわかんないんです。普段着は旦那が見て問題なしだったらオーケーって感じです。だから今回のフルオーダーのお話はちょっと不安だったりします。洋服にぜんぜん詳しくないんで。できれば旦那が一緒に見てくれるのがいいんですが大丈夫ですか?」
 へー!聞けば旦那さまは某社でアパレルの買い付けとかがお仕事とか。それってプロじゃん。
 ぜんぜんわからんちんがフルオーダーでスーツを作る。その旦那さんがプロで横で見ている。
 偶然だけどなかなか面白い体験じゃないかな。

 さーいよいよ楽しみな仕様の打ち合わせです。

 因みに、さっきの昭和の「おじいちゃんテーラー」では、棚からまさに反物となっている生地を出してきて「これがええんじゃ」って決められてました。スーツはなんだかもさっとしたウグイス色で、「仕立てたんじゃから、これはええものなんじゃ」と自分を無理に納得させようとしていた兄がなんだかかわいそうでした。おじいちゃんに押し切られた形ですね。在庫問題解消に使われたかもしれません笑。

 さて2024年に”よし”が超豊富なラインナップから最終的に選んだ生地は、イタリアの老舗メーカーでトレンド性に優れた生地を数多く取り扱っているマルゾット社製のシャドーストライプというものでした。いかにも長持ちしそうな、パリッとしたハリのある生地。よくみると立体感のあるストライプを伴った紺色です。渋かっこいい生地で、用途を選ばないスーツにお似合いですね。自由って素晴らしい!

下記はメンズのスタイルシートです。レディースはまた別のスタイルとなります。

 採寸。女性の場合サンプルスーツの着用ベースで採寸を終了させられる場合もあります。”よし”の時も「あれもう終わったの?」ばりにスムーズにいけたみたいです。それと、高松店は女性スタッフが採寸してくれますので特に女性にとってはいいですよね。
 フルオーダースーツは、よく使うシーン(椅子に座る仕事、立っている仕事とか)に応じた工夫など、見た目と体のサイズだけでなく、そのスーツの用途や持ち主の生活にもフィットさせるのがすごく魅力的です。

 生地選びから始まる一連の仕様決めが、セミオーダーやパターンオーダーとも全く次元が違う、フルオーダースーツの自由度を見せつけてくれます。さらに重要なこと。ラウルグレのスーツはフルオーダーですが今後の体型の変化や修理にも対応可能です(有償)。ほんとうに一生ものとして作ることができます。
 これがお値段税込¥47,300~というのは驚きです。生地のグレードを少し上げる贅沢をしてもヒト桁万円の範囲内です。

 こうして"よし”のスーツが完成しました。

【後日談】
 ”よし”のスーツ作りを横で見ていた旦那さま、結局ご自分のスーツも作っちゃったそうです笑。流石にお洒落!

 そう、ご夫婦や恋人どうし、親子で作るのも絶対楽しいですよ。単純なペアルックじゃなくて、裏地とか、パーツとか見えないところでお揃いにしてもお洒落です。

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水・木曜休
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この記事を書いた人

くす
くす
月刊マルータ発行人。未年、動物占い「頼られると嬉しいひつじ」。だが実際は頼りない。