2024.08.23
コラム
【巻頭特集スピンオフ】MADE IN MARUGAME 綾野製作所
マルータの巻頭特集で書ききれなかった話題や、裏話を編集長・くすさんにお聞きする「巻頭特集スピンオフ」。初回は、丸亀市飯山に本社工場をかまえる家具メーカー「綾野製作所」を取り上げます。本誌で書ききれなかった話がたくさんあるみたいですよ。聞き手は、ウェブマルータ編集部の、たにです。
足掛け9年!とうとう綾野製作所を取り上げられた!
たに どうして「綾野製作所」を巻頭企画で取り上げようと思ったんですか?
くす 地元で知らない人もいるんですよ。でも、業界内での位置付けは本当にすごい。高品質・高級品でネットでも「綾野の家具はええぶんや」と書いてるのを見つけて、これは紹介すると「へー!」と思う人がいると思ったんですよね。
たに 僕も正直、知らなかったです。でも、大塚家具でも扱ってるってネットにあって。
くす そうそう、やっぱり大塚家具さんにあったら、ええやつやって思いますよね。実は、綾野製作所さんは、マルータ創刊のときから目を付けてて。でもなかなか踏み切れなかったんです。巻頭特集のテーマは、めちゃくちゃ慎重に選ぶんで、ちゃんと面白くなるかな、と思っていた。
たに それが今回9年越しで特集になったわけですね。何かきっかけがあったんです?
くす ご縁があって綾野製作所さんの方とお話する機会があって、そのときに巻頭特集のことは言わずに、工場の見学に行かせてもらったんです。そしたら30分ぐらいで、「あ、これはいける」と思って、「実は……」と告白した(笑)
たに おお(笑)
常にユーザーと寄り添う会社
たに「巻頭いける」と思ったのはどうしてでしょう?
くす ここ、元々は「珠のれん」を作ってたんですよ。それで、「ここは、昔から人が生活で手に触るものを作ってたんだな」と思った。時代に合わせて、団地に合う家具を作ったり、そのあとは住宅の変遷に合わせてユニット式の食器棚を作ったり。時代とともに成長している会社だと感じた。カスタマーの要望に真摯に答えながら会社を経営していて、それは僕らがテーマとして扱いたくなるポイントです。
たに ユニット食器棚が綾野製作所発祥だったのは、驚きでした。
くす やっぱりユーザーを向くカルチャーがあるんだと思います。それでこうした発想がでてきたんじゃないかと。
たに 本誌では、セラミックテーブルの製造過程についても取材されていますね。そのほか、取材時のエピソードで誌面に載せられなかったものなどありますか?
くす もう本誌の2ページでは入りきらなくて(笑)、設計・デザインは本誌でほとんど触れてないです。でも、細かいところの設計やデザインにとてもこだわっている。例えば、ひきだしを閉めると、とても気持ちよくキュッとしまる。そこにとてもいい素材を使っているんです。あるいは、食器棚でも炊飯器を置く場所の天板には吸湿素材を使って、湿気対策をしている。見えないところに配慮とコストをかけている。
たに すごいこだわりですね。
くす それと、ウォータージェットカッター以外で、オートメーションになっているところを見てない気がするんです。かなり多くの工程を手作業でやっている。設計やデザインも含めて、その辺りも、もっと掘り下げたかったです。
マルータエリアの「シビックプライド」を盛り上げたい
くす 本誌の2ページって、読もうと思えば10分ぐらいで読めるじゃないですか。でも、狙いとしては、そこから「綾野製作所ってどんなところなんだろう?」と思ってさらに調べてもらいたい。あるいはショールームに行くとか。
たに 宇多津の浜田家具でも取り扱ってますしね。
くす そうそう。いずれにしても、地元ってすごいところがあるんだっていう「シビックプライド」、それを持ってくれたら嬉しいんですよ。今の若い人たちが、ここで就職してもいいんじゃないか、と都会の大学に行ってもUターンで帰ってくる。
たに 綾野製作所で働く人は、ほとんどが地元の人だということですよね。
くす そうなんです。綾野製作所さんは、そういう人がいらっしゃる。なんと、岡山の人で、僕と同じ高校の人がいたんですよ(笑)。その人は都会の大学に行って、四国に移り住んだ。
たに なんて奇遇! 今回は「地元有名企業シリーズ」ということでの特集でしたが、こういう地元企業の魅力を、地元の人に向けて発信していく取り組みはこれからも続けていきますか?
くす そうですね。これまでも、製麺機の大和製作所さんや今治造船さん、本島フェリーさんなどを扱ってきました。人口問題が深刻になっている中で、地方の街が生き抜くためのヒントが、こういう「シビックプライド」になるような地元の素晴らしい企業にあると思うんです。だからこそ、この企画は続けていきたいですね。
たに ありがとうございました!
最後に裏話
くす あ、最後に一つ。実は、本当の意味で綾野製作所が気になったのは、その会社の前を通ったとき、建物の上に煙突があったことなんです。珍しいじゃないですか。「ビルの中にお風呂でもあるのかな?」と気になった。それで調べたらすごい会社だってわかって。今回、取材のときに会社の人に聞いたら、そのビル、綾野製作所の独身寮だったらしく、お風呂があったらしい。今は取り壊されているんですけどね。長年の謎が解けました(笑)。
たに そんなきっかけから注目してたんですね(笑)
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足掛け9年!とうとう綾野製作所を取り上げられた!
たに どうして「綾野製作所」を巻頭企画で取り上げようと思ったんですか?
くす 地元で知らない人もいるんですよ。でも、業界内での位置付けは本当にすごい。高品質・高級品でネットでも「綾野の家具はええぶんや」と書いてるのを見つけて、これは紹介すると「へー!」と思う人がいると思ったんですよね。
たに 僕も正直、知らなかったです。でも、大塚家具でも扱ってるってネットにあって。
くす そうそう、やっぱり大塚家具さんにあったら、ええやつやって思いますよね。実は、綾野製作所さんは、マルータ創刊のときから目を付けてて。でもなかなか踏み切れなかったんです。巻頭特集のテーマは、めちゃくちゃ慎重に選ぶんで、ちゃんと面白くなるかな、と思っていた。
たに それが今回9年越しで特集になったわけですね。何かきっかけがあったんです?
くす ご縁があって綾野製作所さんの方とお話する機会があって、そのときに巻頭特集のことは言わずに、工場の見学に行かせてもらったんです。そしたら30分ぐらいで、「あ、これはいける」と思って、「実は……」と告白した(笑)
たに おお(笑)
常にユーザーと寄り添う会社
たに「巻頭いける」と思ったのはどうしてでしょう?
くす ここ、元々は「珠のれん」を作ってたんですよ。それで、「ここは、昔から人が生活で手に触るものを作ってたんだな」と思った。時代に合わせて、団地に合う家具を作ったり、そのあとは住宅の変遷に合わせてユニット式の食器棚を作ったり。時代とともに成長している会社だと感じた。カスタマーの要望に真摯に答えながら会社を経営していて、それは僕らがテーマとして扱いたくなるポイントです。
たに ユニット食器棚が綾野製作所発祥だったのは、驚きでした。
くす やっぱりユーザーを向くカルチャーがあるんだと思います。それでこうした発想がでてきたんじゃないかと。
たに 本誌では、セラミックテーブルの製造過程についても取材されていますね。そのほか、取材時のエピソードで誌面に載せられなかったものなどありますか?
くす もう本誌の2ページでは入りきらなくて(笑)、設計・デザインは本誌でほとんど触れてないです。でも、細かいところの設計やデザインにとてもこだわっている。例えば、ひきだしを閉めると、とても気持ちよくキュッとしまる。そこにとてもいい素材を使っているんです。あるいは、食器棚でも炊飯器を置く場所の天板には吸湿素材を使って、湿気対策をしている。見えないところに配慮とコストをかけている。
たに すごいこだわりですね。
くす それと、ウォータージェットカッター以外で、オートメーションになっているところを見てない気がするんです。かなり多くの工程を手作業でやっている。設計やデザインも含めて、その辺りも、もっと掘り下げたかったです。
マルータエリアの「シビックプライド」を盛り上げたい
くす 本誌の2ページって、読もうと思えば10分ぐらいで読めるじゃないですか。でも、狙いとしては、そこから「綾野製作所ってどんなところなんだろう?」と思ってさらに調べてもらいたい。あるいはショールームに行くとか。
たに 宇多津の浜田家具でも取り扱ってますしね。
くす そうそう。いずれにしても、地元ってすごいところがあるんだっていう「シビックプライド」、それを持ってくれたら嬉しいんですよ。今の若い人たちが、ここで就職してもいいんじゃないか、と都会の大学に行ってもUターンで帰ってくる。
たに 綾野製作所で働く人は、ほとんどが地元の人だということですよね。
くす そうなんです。綾野製作所さんは、そういう人がいらっしゃる。なんと、岡山の人で、僕と同じ高校の人がいたんですよ(笑)。その人は都会の大学に行って、四国に移り住んだ。
たに なんて奇遇! 今回は「地元有名企業シリーズ」ということでの特集でしたが、こういう地元企業の魅力を、地元の人に向けて発信していく取り組みはこれからも続けていきますか?
くす そうですね。これまでも、製麺機の大和製作所さんや今治造船さん、本島フェリーさんなどを扱ってきました。人口問題が深刻になっている中で、地方の街が生き抜くためのヒントが、こういう「シビックプライド」になるような地元の素晴らしい企業にあると思うんです。だからこそ、この企画は続けていきたいですね。
たに ありがとうございました!
最後に裏話
くす あ、最後に一つ。実は、本当の意味で綾野製作所が気になったのは、その会社の前を通ったとき、建物の上に煙突があったことなんです。珍しいじゃないですか。「ビルの中にお風呂でもあるのかな?」と気になった。それで調べたらすごい会社だってわかって。今回、取材のときに会社の人に聞いたら、そのビル、綾野製作所の独身寮だったらしく、お風呂があったらしい。今は取り壊されているんですけどね。長年の謎が解けました(笑)。
たに そんなきっかけから注目してたんですね(笑)
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