2025.02.19
コラム
中津万象園賛助会員が語る「中津万象園のここが凄い、こう使いたい」
第1回:茶道裏千家正教授 松野宗幸さん

●松野さんは普段どのように中津万象園を利用されていますか?
毎週日曜日(冬期を除く)に園内で開催されている「母屋のお茶席」にて茶道の同好会である「丸亀万象会」の会員と共に呈茶を実施しています。
●丸亀のご出身という松野さん、万象園の思い出はありますか?
小学生の頃は、現在の中津万象園の海辺は、海の家もあり,海水浴場として賑わっていました。私も小学校の授業で海水浴に来ていたという思い出があります。その頃,中津万象園の庭園は一般開放されていなかったため、入った記憶はありませんでした。
●その後,中津万象園は富士建設の手により再建され、現在の姿になったわけですが、万象園とご縁ができるきっかけになったのは?
丸亀市文化協会主催のイベント(丸亀フェスタ)で、お茶会を催した際に、園内にある丸亀美術館の前にある観月台を使用させていただいた事がきっかけとなりました。
海辺の庭園という素晴らしいロケーションで、市民が活用できる素敵な施設があることを認識し、市民を含めて様々な人にもっと丸亀万象園を知ってほしいと思うようになりました。
●それをきっかけに、丸亀万象園をお茶会の会場として利用していただくようになったのでしょうか。
その後、中條文化振興財団主催の大茶会の際に丸亀万象園を利用させていただく機会もありました。
その大茶会は、猪熊弦一郎現代美術館や市民会館をはじめ、個人邸宅の著名な茶室を会場として市内の数カ所で開催された、大茶会の名にふさわしい素晴らしいイベントでした。
その際に、丸亀万象園の会場では、施設を存分に活用させていただき、一日中雨のお天気だったにもかかわらず、600名以上のお客様にお越しいただいたことを今でも覚えています。
丸亀万象園という場所で、茶の湯の雰囲気を味わいたいと思うお客様が多かったように思います。
また、私自身はもちろん、社中を含めてお客様をおもてなしさせていただく側としても、良い雰囲気の会場で茶の湯を催せたことは、とても良い経験となっています。
●松野さんは現在、丸亀京極万象園賛助会の賛助会員になられていますが、賛助会員になって良かった事はありますか?
賛助会員になろうと思ったきっかけは、丸亀市の貴重な大名庭園を後世まで残したいという思いが第一ですが、そのためには市民の皆さんに一人でも多く丸亀万象園を知っていただきたいと考えています。
そこで、現在、私のライフワークでもある茶道の分野で、幅広い年齢の方に茶道を学んでいただいていることもあり、月釜や様々な茶の湯の行事で利用させていただいています。 また、万象園の食事処である懐風亭での会食も良く利用させていただいており、同席者の方にはいつも喜んでいただけています。
●しかし、松野さんのように何度も利用される方が少ないのが現状です。入園者も伸び悩んでいます。何か、もっとこうすれば利用者が増えるのではないかという提言はありますか?
歴史的な建造物のみならず,現代的な利用場面においても様々なシチュエーションに対応できる施設を備えているのが丸亀万象園の強みだと感じています。その利点を広く認知していただければ、リピーターを含めて利用者も増えるように思います。
管理された美しい大名庭園で食事やお茶が気軽にできるのみならず、様々な会合の場としても利用できる施設は希少価値が高いように思います。
日本の伝統文化は茶道のみならず、華道・書道・日本画・俳句・和歌・邦楽等々、幅広く多岐に渡っています。そのような伝統文化を気軽に楽しめる文化施設として、イベントを定期的に開催するのも良いと思います。
次世代の文化の担い手である若い世代にも足を運んで貰えるように、様々なSNSを通じて魅力を発信するのも一つの手段ではないでしょうか。

●万象園を造った京極家の祖である婆娑羅大名・佐々木道誉も、華道の源流である立花をはじめ、あらゆる文化に通じていたと言われていますしね。ごもっともなご意見です。最後に、今後の夢や目標があればお聞かせください。
私は現在,裏千家の「学校茶道」の取り組みに携わっています。万象園の学区内の城坤幼稚園をはじめ、丸亀市内の保育園・幼稚園・こども園・小学校を訪問し、茶道を通じた情操教育にも力を入れています。
その「学校茶道」の活動の中で、実際に万象園の庭園内のお茶室を使って教室をした際に、子ども達が故郷の歴史や四季折々の草花、池で羽を休める鳥たちなどの情景に触れることができ、子ども達の心をより豊かにしていることを実感しました。
そこで、丸亀市内の「学校茶道」の活動プログラムの一環として、万象園での茶道体験を取り入れていただけることを希望しています。
そして、子どもたちが大人になった時,また次の世代へと思い出と共に、この素晴らしい文化遺産を伝えていって欲しいと思います。
江戸時代から連綿と続く壮大な歴史の過程としては、瞬き程度のほんのささやかな活動かも知れませんが、丸亀の文化を守り育てるために少しでもお役に立ちたいと考えています。

第1回:茶道裏千家正教授 松野宗幸さん

●松野さんは普段どのように中津万象園を利用されていますか?
毎週日曜日(冬期を除く)に園内で開催されている「母屋のお茶席」にて茶道の同好会である「丸亀万象会」の会員と共に呈茶を実施しています。
●丸亀のご出身という松野さん、万象園の思い出はありますか?
小学生の頃は、現在の中津万象園の海辺は、海の家もあり,海水浴場として賑わっていました。私も小学校の授業で海水浴に来ていたという思い出があります。その頃,中津万象園の庭園は一般開放されていなかったため、入った記憶はありませんでした。
●その後,中津万象園は富士建設の手により再建され、現在の姿になったわけですが、万象園とご縁ができるきっかけになったのは?
丸亀市文化協会主催のイベント(丸亀フェスタ)で、お茶会を催した際に、園内にある丸亀美術館の前にある観月台を使用させていただいた事がきっかけとなりました。
海辺の庭園という素晴らしいロケーションで、市民が活用できる素敵な施設があることを認識し、市民を含めて様々な人にもっと丸亀万象園を知ってほしいと思うようになりました。
●それをきっかけに、丸亀万象園をお茶会の会場として利用していただくようになったのでしょうか。
その後、中條文化振興財団主催の大茶会の際に丸亀万象園を利用させていただく機会もありました。
その大茶会は、猪熊弦一郎現代美術館や市民会館をはじめ、個人邸宅の著名な茶室を会場として市内の数カ所で開催された、大茶会の名にふさわしい素晴らしいイベントでした。
その際に、丸亀万象園の会場では、施設を存分に活用させていただき、一日中雨のお天気だったにもかかわらず、600名以上のお客様にお越しいただいたことを今でも覚えています。
丸亀万象園という場所で、茶の湯の雰囲気を味わいたいと思うお客様が多かったように思います。
また、私自身はもちろん、社中を含めてお客様をおもてなしさせていただく側としても、良い雰囲気の会場で茶の湯を催せたことは、とても良い経験となっています。
●松野さんは現在、丸亀京極万象園賛助会の賛助会員になられていますが、賛助会員になって良かった事はありますか?
賛助会員になろうと思ったきっかけは、丸亀市の貴重な大名庭園を後世まで残したいという思いが第一ですが、そのためには市民の皆さんに一人でも多く丸亀万象園を知っていただきたいと考えています。
そこで、現在、私のライフワークでもある茶道の分野で、幅広い年齢の方に茶道を学んでいただいていることもあり、月釜や様々な茶の湯の行事で利用させていただいています。 また、万象園の食事処である懐風亭での会食も良く利用させていただいており、同席者の方にはいつも喜んでいただけています。
●しかし、松野さんのように何度も利用される方が少ないのが現状です。入園者も伸び悩んでいます。何か、もっとこうすれば利用者が増えるのではないかという提言はありますか?
歴史的な建造物のみならず,現代的な利用場面においても様々なシチュエーションに対応できる施設を備えているのが丸亀万象園の強みだと感じています。その利点を広く認知していただければ、リピーターを含めて利用者も増えるように思います。
管理された美しい大名庭園で食事やお茶が気軽にできるのみならず、様々な会合の場としても利用できる施設は希少価値が高いように思います。
日本の伝統文化は茶道のみならず、華道・書道・日本画・俳句・和歌・邦楽等々、幅広く多岐に渡っています。そのような伝統文化を気軽に楽しめる文化施設として、イベントを定期的に開催するのも良いと思います。
次世代の文化の担い手である若い世代にも足を運んで貰えるように、様々なSNSを通じて魅力を発信するのも一つの手段ではないでしょうか。

●万象園を造った京極家の祖である婆娑羅大名・佐々木道誉も、華道の源流である立花をはじめ、あらゆる文化に通じていたと言われていますしね。ごもっともなご意見です。最後に、今後の夢や目標があればお聞かせください。
私は現在,裏千家の「学校茶道」の取り組みに携わっています。万象園の学区内の城坤幼稚園をはじめ、丸亀市内の保育園・幼稚園・こども園・小学校を訪問し、茶道を通じた情操教育にも力を入れています。
その「学校茶道」の活動の中で、実際に万象園の庭園内のお茶室を使って教室をした際に、子ども達が故郷の歴史や四季折々の草花、池で羽を休める鳥たちなどの情景に触れることができ、子ども達の心をより豊かにしていることを実感しました。
そこで、丸亀市内の「学校茶道」の活動プログラムの一環として、万象園での茶道体験を取り入れていただけることを希望しています。
そして、子どもたちが大人になった時,また次の世代へと思い出と共に、この素晴らしい文化遺産を伝えていって欲しいと思います。
江戸時代から連綿と続く壮大な歴史の過程としては、瞬き程度のほんのささやかな活動かも知れませんが、丸亀の文化を守り育てるために少しでもお役に立ちたいと考えています。