2025.02.21 コラム 月刊マルータ3月号巻頭企画は古い家を引き継ぐお話

 月刊マルータ3月号のお知らせです。巻頭特集は東讃で古いお家を引き継いでお店を出し、畑を耕し、街を元気にする活動をしている野田さんご一家のお話です。ちょっとしたご縁があってマルータでは初めて東讃エリアの話題となりました。

こちらでも読めます

 今回の巻頭特集では野田さんファミリーが活用されている2軒のもと空き家を紹介しています。ひとつはさぬき市津田のカレーのお店「HAGI」。「ウラツダ」として2023年頃から古い街に多くの新しいお店が入り注目を集めている通りの中にあります。そしてもう一つは東かがわ市の築百年になる農家と畑と、ため池と山!ここは「ノダーチャ」と名付けられています。ここでは誰でも参加できる農業体験を通じて食、農業、暮らしや文化を学び、考えることがきる活動を行っています。

 取材して感じたのは、古いお家のいいところをちゃんと見つけて、自分たちなりの自然な暮らしの場として自分たちで手を入れることの素敵さです。リフォームというと壁ドサーでスケルトンにして大空間を作ってまるで別物に…みたいな「劇的◯フォー◯フター」みたいなのを想像しがちです。でもここでは縁のあった古い家と対話するような、敬意に似たものを感じます。

実際に誌面で紹介しているカレーのお店は食事に行けば実際に見て、感じることができます。たまには週末、東讃にドライブにでも行って「ウラツダ」も堪能してみてください。HAGIのスパイスカレー、とてもおいしかったですよ。

スパイスカレーの「HAGI」、インスタグラムはこちら
さぬき市津田町津田1374-4
11:00〜16:00(l.o 15:30)
不定休(基本火〜金定休)

また、「ノダーチャ」の活動が気になる方はこちらをご覧になるのがいいとおもいます。

 そもそも、この題材を扱う根底には「空き家問題」があります。中讃・東讃のみならず、もう日本中の課題となっている空き家。少子高齢化、都市への人口集中、物価高、地震への備え、休耕地と食料問題など社会の根幹に関わることが凝縮されているお話です。そして古いお家は現在の持ち主さんにとって大変な課題。空き家に関する講演会なども満席です。ただ、処分したい人はあまた居ても人口も減り物件も古いとなると「誰が、どう引き継ぐのか、片付けるのか」が最大のポイントになります。

 そこで実際に古い家を活用されている若い世代の生活風景を取り上げさせていただいて「あーこんな感じなんだ。いいかも」と伝わって、これから家を手に入れようとされている方のひとつの選択肢になると大変嬉しいです。私たちの住む香川県は気候もいい、災害も少ない、風光明媚など素晴らしく恵まれた街です。そこに長らく建っているまだ充分使えるおうちが少しでも活用されるようになると素敵だと思います。

この記事を書いた人

くす
くす
月刊マルータ発行人。未年、動物占い「頼られると嬉しいひつじ」。だが実際は頼りない。