2025.09.29 コラム 瀬戸内国際芸術祭・本島ガイドマップを制作させていただきました

2025年10月3日から開催の瀬戸内国際芸術祭秋会期。私たちは今回の丸亀市・本島会場のガイドマップの制作委託をいただきました。

来訪された方と共有したい課題を形に

 もともとこの地図は、作品へのアクセスマップを軸としながら期間内の飲食店や見どころスポットなど会場となる地区の情報を伝えるためのものです。今回は、ここに島の「課題」に触れるコラムを添えることとなりました。
 皆さんが見る島の景色に少し違う視点も持ってもらい、より深く旅を楽しんで欲しいという思いを反映させたものです。
 この芸術祭には世界中から来訪者があります。そして今回選んだ「課題」は塩飽諸島の中にとどまらず、世界中で進行中のものです。ですので英語版でも同じ内容を翻訳掲載しています。

過疎・街並み保存と海洋資源の枯渇・漁業の存続

扱うべき「課題」はたくさんありましたが選んだのは2つでした。
「笠島地区の保存」はまち並みを維持するために必要とされる住み手確保の難しさについて。先進国に共通する高齢化社会と過疎のお話です。
「塩飽漁業の変遷」は海洋資源の異変からおきつつある漁業の変化、担い手の挑戦についてです。こちらは全人類の課題、食糧と資源の話、そして漁業の担い手の話です。

芸術祭の旅の後も本島を「気にかけて」ほしい

 作品の舞台となっている本島のまち、迎えてくれる人々とのコミュニケーションはとても印象深いものになると思います。静かで美しい海、島ならでは家並み。その思い出とともに「ガイドマップに載っていた『まち並保存』はどうなっているのかな?『若手の漁師の挑戦』で生み出された魚を取り寄せて食べてみない?」といった、アフタートリップの案内もしています。
 ぜひ地元の皆さんもこのマップを見かけることがあれば手に取ってご覧ください。

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この記事を書いた人

くす
くす
月刊マルータ発行人。未年、動物占い「頼られると嬉しいひつじ」。だが実際は頼りない。